医療者から

医療関係者の皆様からいただいたアドバイスやエールなどをご紹介します。

胸腺腫・胸腺がん患者会「ふたつば」に寄せて
池田恢先生(堺市立総合医療センター放射線治療科部長)

初めまして、小生は平成28年6月25日に大阪府立成人病センターで開催された「胸腺腫・胸腺がん患者の情報交換会&勉強会」に参加させて頂き、「ふたつば」代表の近藤セツ子さんや、大阪在住の山本ゆきさんに面識を得ました池田恢でございます。名は「ひろし」と読みます。音読み「カイ」で検索できます。現在、標記の病院で医師として放射線治療に携わっております。大阪大学在任時代、胸部外科の胸腺腫・胸腺がん治療の放射線治療側のパートナーとして経験を積ませていただきました。
胸腺腫・胸腺がんは経過の長い場合が多く、患者さんはそのいろいろな場面で当惑、不安、あるいは現実的な問題に遭遇するでしょう。一方では希少腫瘍であるので、医療者も的確な対応には苦慮する場面も多々あるかと思います。ただ放射線治療は相応に効果があり、術後照射その他の適応が考えられる場合が多いようです。小生としては上記のような経歴・経験を活かして、この疾患領域に関するセカンドオピニオンや、お悩みごとのご相談にも応ずることが出来るかと思っています。当院地域医療連携室に電話(072−272−9900)あるいはFAX(0120−002−099)でご連絡いただくか、あるいは小生宛てに直接メールをいただいても結構です。よろしくお願い致します。また患者会「ふたつば」の堅実な歩みを期待いたします。
2016.9
胸腺腫・胸腺がん患者会「ふたつば」に寄せて
 松浦成昭先生(大阪府立成人病センター総長)

平成28年6月25日に開催されたふたつば主催の「胸腺腫・胸腺がん患者の情報交換会&勉強会」で、私どもの大阪府立成人病センターは共催をさせていただきました。がん対策基本法が施行されて来年で10年になります。拠点病院の整備や専門医療従事者の養成はかなり進んできましたが、希少がんの研究・治療法の確立などは、これから力を入れていかねばならない分野です。
希少がんは、全国に点在する患者さんにいかに情報を届けるか、難しい面があります。今回の胸腺腫・胸腺がんの情報交換会でも、いかにイベントを周知させるかの壁に突き当たりました。が、一つ大きな前進がありました。
厚労省が、国立がんセンターと相談し、国立がんセンターのホームページの「がん情報サービス」に案内を出してくれることになったのです。条件の一つ、「都道府県がん診療連携拠点病院の後援があること」をクリアしておりましたので、案内が掲載され、全国から80名の参加者がありました。今後、患者さんと医療機関が一緒になって、希少がん対策に取り組む一つのモデルを、胸腺腫・胸腺がん患者会ふたつばが作ったとも言えます。
情報を得られず、全国に孤立し、点在している希少がん患者さんのために、府立成人病センターとしても取り組みを強化していきたいと思っています。
2016.9
セカンドオピニオンの勧め
 齊藤礼次郎先生(秋田厚生医療センター外科診療部長)

胸腺腫瘍は比較的まれな疾患であり、中でも悪性の胸腺腫、胸腺癌を診療する機会は呼吸器外科医においても少ない。専門家といわれる我々においても左様な状況であり、ましてや患者さんにおいては胸腺の存在さえ知らないと考えて病気の説明をする必要がある。さらにその中でも再発ケースの治療については定型的な方法は確立されておらず、主治医が一人で判断せざるを得ない地方の一般病院においては、主治医を悩ませる非常に難儀な疾患である。私と近藤さんとのお付き合いは8年近くになり、その経過については朝日新聞「患者を生きる」にて紹介いただいたが、病状の変化が明らかとなってからは、お互いに悩み続けてきた数年間だったと思う。その経過の中で、近藤さんには3回、セカンドオピニオンのため、大学病院を2か所、がんセンターを1ヶ所受診してもらっている。私の経験上、セカンドオピニオンに関しては二通りの患者さんがいらっしゃるようで、その両極は「すべてお任せします」と主治医の方針に疑問を抱かない方と、誰が診てもこれ以外の治療方針はないのにどうしてもセカンドオピニオンを希望される方である。前者は、主治医にとっては対応が楽な患者さんではあるが、医者は万能ではないので、もう少し主体的に考え、勉強していただきたいと思う場合もある。一方、後者は患者さん本人よりもご家族が希望する場合が多く、患者さんがつらい症状で苦しんでおり、至急治療する必要があるのに、いたずらに治療開始が遅れてしまい、残念な結果となるケースに出会うことも多い。セカンドオピニオンは上手に利用すれば非常に有効な方法ではあるが、疾患や病態によっては必ずしもお勧めされるわけではない。しかしながら、胸腺腫の治療、特に悪性例ではセカンドオピニオンを上手に利用していただきたい。というのも、胸腺腫の専門家といえる医師は全国にも数えるほどしかいないのが実情と思われ、患者さんが悩むのと同様に、主治医も「本当にこの治療法でいいのだろうか?」と悩み続けることもあるのである。希少癌といってもいいであろう悪性の胸腺腫瘍治療においてはセカンドオピニオンを上手に利用し、その結果を主治医にもフィードバックすることにより、より良い治療、より良い患者・主治医関係が構築されるものと考えている。近藤さんとのお付き合いは、セカンドオピニオンの意義を再認識させていただいた貴重な経験であった。近藤さんに感謝。
2016.6
フレ〜、フレ〜、ふたつば!
 奥山奈穂子さん(平鹿総合病院がん相談支援センター緩和ケア認定看護師)

 このたびは、「胸腺腫・胸腺がん患者会 ふたつば」のホームページ設立、おめでとうございます。
 代表の近藤さんには、いつも病院主催の患者会(サロンあっぷる)でお世話になり、私達医療従事者一同、多くの学びを頂いています。本当に感謝しています。
 希少がんだから、標準治療が確立されていないから・・・と近藤さん自身も大変悩んでいた時期がありました。悩み苦しんだ時期は本当に辛いものであったと思います。ですが、そういったご自身の経験を活かして、自分にしかできないことに向かって挑戦、前進する近藤さん。今回、こうして胸腺腫・胸腺がん患者会という形となって、動き出したとの報告を受け、近藤さんのバイタリィテーには本当に驚かされました。きっと、「ふたつば」は、これから現役の患者さんたちの大きな支えとなっていくことと思います。お仕事もどんどん順調になられて、お忙しくなると思います。くれぐれもご自愛ください。そして、最後にですが、今後の「ふたつば」の更なるご発展をお祈りしております。フレ〜、フレ〜、ふたつば!( `―´)ノ
2016.6